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ギャラリー

世界の民藝品ギャラリー No.12
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updeate 2005/09/16

古陶キムチ壷 いろいろ

昔は韓国では、一軒の家で大小20~30個ぐらいの壷を使ってキムチ、塩辛、味噌、醤油、酢、酒など一年分を造っていました。秋にはキムチを漬けるためのキムジャンボーナスが支給され、白菜、唐辛子などを大量に買い、ご近所同士で助けあい、大量にキムチが漬けられました。最近では大家族から核家族化、一年分のキムチを漬ける家も少なくなりました。

市場では、大きなポリ容器でキムチが漬けられ、スーパーなどで簡単に手に入るようになりました。こうした事からキムチ壷の需要も減少、甕器(雑器)を作る窯も減り、15年程前には韓国全土で150ヵ所程の窯が有りましたが、現在は10数軒に激減、将来大きな壷は入手が困難と思われます。

陶器の壷類は粘土の細かい粒子の隙間を通して呼吸をするため、漬物などには最適とされます。BS放送で話題の宮廷女官「チャングムの誓い」にも味噌の出来が悪く、原因を探す中で、壷が呼吸をすることで松や栗の木の花粉が入り、味噌の味が美味しく出来ると言う話しが出てきました。

今でもマンションのベランダなどで、小さなキムチ壷を使って、数日で出来る水キムチなど、数種類のキムチが作られていますが、最近では中国からの輸入キムチも多く、韓国でも話題になっているようです。また、韓国では日本には無いキムチ冷蔵庫が売られているのも、お国柄でしょうか。