世界の民藝品ギャラリー No.6
アンデスの染織
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ペルーを中心としたアンデス地方の文化遺産の代表的な物に石造建築、染織品、金工品、土器などがあります。
特に染織品はその色彩、織物としての精密、複雑さに特色があり、世界最古の(B.C8600~B.C5760)繊維製品の断片が北高地のカエホン・デ・ワイラス盆地の洞窟遺跡から発掘されています。
B.C1000頃には固定した織機が考案され織物が大量に織られるようになりました。
高度な染織文化が発展した理由の一つに、アンデス山脈の日中には30度にも達する気温が、夜には氷点下に下がるという温度差の激しい気候があげられます。
染織品は衣服として使われるだけでなく、死者とともに多量に埋葬されたり、宗教的なシンボルや特別な階層を表す装飾など、より複雑な文様を表現することで発展したと考えられています。
これらの染織品は雨の降らない海岸の砂漠地帯から出土、紀元前2000年頃には綿が栽培され、獣毛にはアンデス高地のリャマ、アルパカ、グアナコ、ビクーニャなどのラクダ科の獣毛が使われています。

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