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ギャラリー

世界の民藝品ギャラリー No.8
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インド マトバニーペインティング

No.18 インド ミッティーラペインティング 「クリシュナと恋人ラーダー」

言い伝えによれば、ミッティラ王国が誕生したのは紀元前1000年、北インド、ビハール州北部、ネパール国境に近いところにマトバニー(蜂蜜の森と言う意味)という町があります。

ミッティラは釈迦、ジャイナ教祖マハーウィーラが誕生した土地です。また古代叙情詩「ラーマヤーナ」の主人公シータ姫の生まれ故郷としても知られています。

肥沃な農村地帯の女性達によって3000年もの昔から、母から娘えと民家の壁や床、赤土の庭などに描き伝えられてきた祈りの絵です。ランプの煤や粘土、石灰、穀物の粉、花粉などを豆の汁やヤギの乳で溶いた天然の染料で描きます。紙に描くようになったのは近年のことで、インディラ・ガンジー夫人が好んで自宅の居室に描かせたことで知られるようになりました。


No.15 インド ミッティーラペインティング
No.16 インド ミッティーラペインティング 永遠の幸福を表すつがいの孔雀

コーパルと呼ばれる、未婚の女性によって描かれるプロポーズの絵。
中央の蓮の花は求婚者の顔、左右の蓮の花は他の娘達の顔を表し、中央の柱は男性の愛を、ほかの誰でもない、この私をとの意味をこめて、恋人の青年への贈り物を.包んで送られます。

母権社会のこの地方ではプロポーズは女性から男性に行われ、新婚の部屋の壁などにも描かれます。他の絵の多くは極彩色で描かれるのに対してコーパルはほとんど墨一色で描かれます。


No.17 インド ミッティーラペインティング 「コーパル」